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メタボを楽しい食事で解消する方法

定期健診などでメタボリックシンドロームを指摘され、過度な食事制限で逆に体調を崩した経験はありませんか?

メタボリックシンドロームを改善する食事法は「制限」ばかりが注目されがちですが、積極的に取り入れたい食材を理解することで食を楽しみながら改善できる方法もあります。

 

ここでは、食べることでコレステロールや脂質を抑えられるヘルシーな食材についてご紹介します。

メタボリックシンドロームを改善するには、コレステロールについて理解することがポイントになります。食材を紹介する前にコレステロールについて説明します。

 

コレステロールには次の2種類あります。

LDLコレステロール】

 

LDLコレステロール(悪玉コレステロール)は、細胞内に取り込まれて、ホルモン産生、細胞膜の形成などの役割を担いますが、血中に多く存在すると血管壁に沈着、蓄積し、血管の壁で炎症反応を起こして血管の内壁を傷つけ、動脈硬化に起因する心筋梗塞や脳梗塞などの誘引となることが知られています。

 

HDLコレステロール】

 

HDLコレステロール(善玉コレステロール)は、組織に蓄積したコレステロールの除去、抗酸化作用、血栓予防作用、血管の内壁の維持、血液を固まりにくくする作用で、動脈硬化を防ぐ作用があると考えられています。

メタボリックシンドロームを解消するためには、体内のLDLコレステロールの下げ、HDLコレステロールを上げることがポイントになります。

1.雑穀米や雑穀パンを食べる

 

雑穀米とは、白米にヒエやアワ、もち麦や大豆などさまざまな雑穀を混ぜたものを指します。高い栄養価があり美容と健康におすすめの食材で白米と異なり栄養価が高いことが特徴です。

雑穀パンとは、米や小麦など主食となる穀類以外の雑穀を配合したパンの事です。日本には小麦粉を使ったよく膨らみ、柔らかくフワフワなパンがいっぱいです。それに比べて、雑穀パンはあまり膨らみません。しかし、柔らかく口当たりの良いパンよりも、もっちりして噛み応えのある雑穀パンが、健康や美容面から見直され最近注目されています。

 

 

雑穀パンは噛み応えがあり、噛む回数が多くなります。

よく噛むと満腹中枢が刺激され食欲が抑えられますが、そればかりではありません。柔らかいものばかり食べていると、脳が老化すると言われています。噛むと脳に刺激が与えられ、認知症の予防になります。

 

またミネラルやビタミンが豊富で、植物が持つポリフェノールという、抗酸化作用が強い成分が雑穀には含まれており、健康や美容に大きな効果があります。

抗酸化作用は、血管の老化を促進する活性酸素を減らし、動脈硬化を予防します。

 

 

 

 雑穀米、雑穀パンには食物繊維が含まれています。

 

食物繊維にはLDLコレステロールを下げる効果や血糖値の上下を穏かにする働きがあります。白米、白パン、パスタ、菓子パン、ケーキ、クッキーなどを沢山食べる人は、中性脂肪を上げHDLコレステロールを下げてしまう上に、インスリン抵抗性になり血糖値が上がってくる場合もあるので気をつけましょう。

 

2.野菜や果物を食べる

野菜や果物にはLDLコレステロールや血圧を下げたり、免疫力を高める効果があります。

 

野菜では、キャベツがLDLコレステロールを体外に排出する作用があり、小松菜は免疫力を高めます。ほうれんそうはLDLコレステロールを減少させる働きがあります。他にもブロッコリーやニンニク、トマト、山芋、オクラ、枝豆なども同じようにLDLコレステロールや中性脂肪を下げることが知られています。

 

 

果物では、バナナに含まれるカリウムがLDLコレステロールを下げてくれます。リンゴにはペクチンが含まれLDLコレステロールを下げ、逆にHDLコレステロールを上げてくれます。アボガドはLDLコレステロールを抑え血圧をコントロールする作用があり、抗酸化作用や血行促進に働くビタミンEが豊富に含まれています。グレープフルーツも同じくLDLコレステロールを下げる効果があります。

 

 

 

果物にはビタミンが多く含まれLDLコレステロールを下げる働きがありますが、食事で摂る場合には、注意が必要です。果糖という糖分も多く含まれているので、バランスよく食べるようにしましょう。

3.青魚をたべる

青魚とは、サンマ、サバ、アジ、キビナゴ、イワシなど背びれが青い魚です。青魚にはコレステロールを下げる脂肪酸という成分が豊富に含まれています。よく耳にするDHA(ドコサヘキサ塩酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が脂肪酸です。

 

 

 

 

 

自宅で魚を食べる時、どうしても生魚を調理したりするのは大変です。手間をかけずに食べる方法として缶詰やレトルトパウチを利用するとよいでしょう。

 

缶詰やレトルトパウチの魚は生の魚に比べて栄養価が落ちるのではと思いがちですが、とりたての新鮮な魚を熱処理してあるため、むしろ栄養価が高いといえます。

 

 

 

 

魚に含まれる脂肪は、網焼きにすると溶けだしてしまったり、干物は鮮度の良いものでないと酸化の恐れがありまが、缶詰だとそんな心配はありません。最近ではスーパーで青魚の缶詰やレトルトパウチのコーナーがあり容易に手に入ります。

4.調理にニンニクをつかう

ニンイクには血中のLDLコレステロール値を低くする効能があるとされています。

 

ニンニク独特の香りは「アリシン」という成分が正体です。アリシンは、ニンニクを刻む、すりおろす、つぶすなど、調理の過程で細胞を壊すことにより発生します。

 

このアリシンの働きがLDLコレステロールを抑え疲労回復に効果を発揮してくれます。

アリシンは加熱に弱い物質ですが、油と一緒に調理すると、分解されにくくなります。シチューなどの煮込み料理に使う時、水から入れて煮込むよりは、油でいったん炒めてから入れる方が効果的です。

 

ビタミンB1と一緒に摂ると、より体内に吸収されやすくなります。豚肉など、ビタミンB1を含む食品と合わせて食べましょう。

 

ここで紹介した食材をバランスよく摂取することで、ヘルシーな体が維持できます。これらの食材を意識して普段の食生活を見直し楽しく食べてメタボリックシンドロームを解消しましょう。